スプライス 映画ネタバレ感想 人の方が怖いわ
アマプラの「あなたにおススメコーナー」に出てきたのでちょっと解説読んでみたら、なんてナイスな題材。学生時代はバリバリの中二病で大人になった今でも名残があるのでこういう人×他の生き物系のネタは大好きなんです。
「スプライスsplice」は繋ぎ合わせる、接合するとか言う意味で、”splice genes”の”遺伝子をつなぎ合わせる”という意味からとったタイトルでしょう。
エクスペリメント、プレデターズを見たばかりなのでエイドリアン・ブロディ祭り状態ですが「スプライス」鑑賞開始です!
あらすじ
製薬会社に勤める遺伝子科学者の夫婦クライヴとエルサ、病気治療の為に必要なタンパク質を合成できる生物フレッドとジンジャーを生み出す。
会社側はその生物を商品化するべく次の段階へ進むように促すが、エルサは人間の遺伝子と合成させればより強力な生物を作る事が出来ると提案、当然倫理観から会社側はその提案を受け入れない。
研究者として、どうしても人間との合成を見てみたいエルサは胚の生成までとクライヴに約束し密かに合成を始める。
生成された胚を人工子宮の中で育て観察していたが、出産予定の数か月も前に突然出産を迎える。ドレン名付けられたその生物は急激な早さで成長し人間の女性に似た姿へと育っていく。
以下私の感想
?が多い映画でした。
まず2匹の見た目が完全に男性器な事。オスメスのハズなのに2匹とも男性器の形なのがこの映画の最初の「?」ポイント。人間とのハイブリッドのドレン(女の子)も幼児期は男性器に無理やり顔をくっ付けたような見た目…この映画にはメスという概念がないのか?
2つめがエルサは何のために自分の遺伝子を保管しておいたのか?というところ。
3つめがドレンの生物としての生き抜く本能に対しての謎。てっとり早く種を残すのであればクライヴとの子供を出産してからオス化して、エルサを強姦して産ませた子供と交配させるのが早いのでは?と思ったり。
見るまではワクワクが強い映画でしたが、見た後はSFだとしても納得できない部分が多すぎて考えるをやめたい…。
ただし、ドレンのオスを誘惑する本能は唯一素晴らしいと思った部分かも。
ヒステリー女
はい、エルサの事です。
「親になる心構えが出来ていない男女に子供が出来たらどうなるか?といったテーマで見れば良く出来た映画だと思う。」とか「母と娘の抑圧関係が作り出した暴走」とかっていう解釈もあるようですが、私はそんな深読み出来ないし、ただただ見ていてイライラしましたね。
エルサは典型的なヒステリー。周りが見えてなくて突っ走り、自分の思い通りにいかないとキレる。幼い頃に母親から虐待されていたとしても、あ~だからこんな性格になっちゃったんだなぁうんうん、とはなりません!
人の話を聞かない、クライヴが話している最中に割って入り自分の言いたいことを言い放つ、生まれてきたドレンに対し自分がいないと生きられないと思い込ませるような行動をとる、思い通りにいかないとおしおきを与える、自分の事を棚にあげて「やっちゃいけない事がある」とクライヴに詰め寄る…。
もうなんなんだよこの女!!!!
実際に「親の心構えが~」とか「母と娘の~」とかいうテーマで作られていたとしても、こうもイライラしてしまっては作品の伝えたいメッセージを読み取ることなんて出来ないんじゃないかなぁ…。
ということでスプライスは心が広くて、ちょっとやちょっとじゃ憤慨せずに、ちゃんと作り手の意図を読み取れる人向けの映画だと思います。笑
スプライス 感想まとめ
50点。
テーマは良いし好みだけど、描きたかったのであろう母と娘の抑圧や心構えの出来ていない親とかいったメッセージを読み取るまでもなく、ただただイライラが募ってしまった映画だった…。