ゆれる人魚 (映画ネタバレ感想)1番ヤバいのはボーカルでしょ。
ダークファンタジーも大好物です。こんにちは。
ゆれる人魚がアマプラに追加されてたので速攻で鑑賞!
完全に前情報なしで見て、良い意味で想像を裏切られました。
アンデルセン作『人魚姫』の童話は「読んだ記憶はないけど何故かストーリーは知っている」という人も多いんじゃないかなと思います。
人間の王子に恋をしてしまった人魚姫は、魔女にお願いして声を犠牲にし足を作ってもらうことに。でも結局王子は別の姫と結婚。人魚姫は王子を殺して自分は人魚に戻るか?自分は死ぬか?の2択を迫られるが後者を選び海の泡となって消えてしまった。
という悲しいラブストーリーです。
ゆれる人魚の基本ストーリーは人魚姫と同じなのでラストが読めちゃうのですが、それだけじゃないのがこの映画の良い所!
まずすごく良いじゃないと思ったのが、人魚姉妹の下半身がぜんぜん美しくない…!!という部分です。
ウツボのような太くてしっかりした形状に生臭い匂いまで漂ってきそうな土色の配色…上半身は可憐な少女の顔をしているのに下半身はグロテスクというギャップは人魚は人を食べるという性質を表していて良かったですね。(怒った時の歯も!)
シルバーが「本物の足が欲しい」と決意した理由も生々しくて良かった。
アンデルセンの人魚姫は陸上に上がりたいから足が欲しいと言ったのに対し、シルバーは好きな男に「僕にとって君は魚なんだ したくても できない(性器(切れ込み)はあるけど魚でしょ、セックス出来ないよ)」と言われたことがきっかけで足(人間の下半身)が欲しいと言ったんですよ。
うーん。恋は盲目。
しかし人間の下半身をゲットして念願の初セックス後、何故か性器から血が出てしまい相手の男が血だらけに。(その後セックスした場面が無かったので分からないけど、初めてだったので血が出たのだろうか?男にやっぱりシルバーは人間とは違うと思わせる表現として血を出したのか?それともただの手術の失敗?)
その時の男の表情は「うわ、なんで俺が血まみれになるんだよ、もー最悪なんですけど。」とでも言いたげ。
それでも思い続けるシルバー。
やはり恋は盲目。
(てか支配人、魚も切れ込みあるよって知ってニヤニヤしてたけど、その後商売に利用しようしてなかったのは何故なのだろうか。)
この映画の中で1番ヤバかったのは、何と言ってもバンドボーカルの女性です。
ドラマーの彼氏とセックス中、人魚2人に授乳する妄想をしちゃうとかヤバさの極みでは?
(妄想の中で自分も人魚なっちゃうのもヤバい。)
「この可愛い2人は私が見つけてきたの、私の可愛い子供なの、離さないわ、誰にも渡さないわ。」という思いの表れでしょう。彼氏に魚臭いと言ってみたり、そんなに魚好きなら魚とヤレばと言ってみたり、ほんとうに魚に夢中なのは自分なのに何言っちゃてるんですかこの人は。笑
この映画の見所でもある複数の音楽シーンは文句なしにかっこいい。
人魚は歌で人間の男を魅了するって設定が人魚姫のものなのかは分かりませんが、なんとなくイメージ通りでグー。
個人的には2人のデビューである赤いドレスとベレー帽がかわいくて、ちょっとぎこちないリズムの取り方も初々しい感じが出てて良かった~。前半はほぼオシャレなプロモーションビデオ見てる感じ。
「ゆれる人魚」総評。
70点。
人魚の下半身がグロいのが良い。
ミュージックシーンもかっこいい。
突然の授乳妄想はヤバすぎ。
なにが物足りないって、人魚2人(特にシルバー)が美少女ではないので、男女問わず人々を魅了してしまう設定がややぼやけて見えた所かな。