シリアル はマスターベーション抑制の為に開発された!?

公開日:  最終更新日:2019/03/27

先日鑑賞した映画「シェイプオブウォーター」の中で興味深い1シーンがありました。シェイプオブウォーター感想記事はコチラ

中年女性がシリアルを食べながら、中年男性と話していています。男性が「シリアルはマスターベーション抑制のために作られたんだよな、誰も成功してないけど。」と言い、女性は「…。」というシーン。

女性は毎日のようにお風呂でマスターベーションしてるので自分の事を言われたのか?とビックリしてしまうんです。

何気ない日常のシーンですが、見ていた私にとっては「なんですと!!!」ですよ。笑

なんならシリアル好きでよく食べるけど、別に性欲変わらないぞ!ということで映画で言っていたことは本当なのか?について調べてみました。

シリアル誕生

グラハムクラッカー

グラハムクラッカーとは全粒粉入りのクラッカーの事で、今でもお菓子作りに使われたり、チーズと一緒にそのまま食べたりされています。(日本ではカルディとか輸入雑貨のお店でしか買えないかも。)

1700~1900年代のアメリカでは肉食を控え、菜食中心、質素な暮らし、禁欲をすることで健康になれると言われおり、禁欲に不可欠なのがスパイシーな物や肉食、味の濃いものは避ける事だったんです。

自慰や性行為は病気のもとであり、解明されていない病気は全て自慰によって引き起こされるとも考えられていました。

健康志向であったアメリカ人牧師のシルベスター・グラハム氏(1794~1851年)が1829年、禁欲の為に自然な味の食べ物として開発したのがグラハム・クラッカーなんです。

シリアル

シリアルが誕生するのはグラハム・クラッカーより後になります。

アメリカ人医学博士のジョン・ハーヴェイ・ケロッグ氏(1852~1943年)は厳格な菜食主義者で、健康に関して様々なぶっとんだ改善法を唱えていました。その1つが自慰を含む禁欲だったんですね。

ジョン自身、結婚はしていましたが妻との性行為はせずに42人の孤児を迎え育てていたとされています。

グラハム牧師信者であったジョンは自然な味の食べ物として1894年にコーンフレークを発明します。1897年に弟ウィルと共同でコーンフレーク社を立ち上げますが、兄ジョンと弟ウィルの意見の対立から1906年に弟が独立。弟ウィルが独立して設立した会社はのちのシリアル大手ケロッグ社です。

 

グラハム牧師信者のケロッグ兄が禁欲の為に1894年にコーンフレークを発明し会社化、1906年に弟ウィルが独立し設立した会社がのちのケロッグ社という事なんです。

ちなみにケロッグ博士(兄)はぶっとんでいて狂信的な部分もあったためネタとしては最高素材。「ケロッグ博士」として1944年にアンソニー・ホプキンス主演で映画化されています。

ちょっと見てみたい。

ついでに現在のケロッグ社のHPも調べてみました。

「ケロッグの歴史」の部分には設立についてやケロッグ兄弟の事は書かれていましたが、自慰抑制の目的である事は書かれていませんでした…。そりゃそうか。

自慰抑制効果はあったのか?

みなさんお分かりだとは思いますが、効果は無いと言っていいでしょう。。。

過剰な肉食をやめて菜食も取り入れましょう、という思想が健康的な生活を送る上では間違ってはいないのですが、菜食や質素な暮らしが禁欲につながる、禁欲が健康につながると言われると「?」でしょうね。

私が幼少期にはコーンフレーク全盛期でしたがだからといって少子化に繋がったというわけではなさそうですし。

 

それにしても昔の週間というか、考え方で「えっ笑」みたいなのちょいちょいありますよね。

以前記事にした股間強調パンツについても現代の我々からみるととんでもない常識だったりしますから。

自慰は悪?

間違った知識

デリケートな話題なので、ふつうの人は世間話で話したりはしないと思います。

そもそも何故デリケートな話題として扱われるようになったのか?上記のような自慰行為が健康を害し病気につながると考えられていた時期が長く、自慰は悪だという考えが根付いてしまったからなのではという事です。

1995年にアメリカの公衆衛生局長官ジョセリン・エルダーズ氏が教育プログラムに自慰の項目を組み込もうと提案しましたが、当時の大統領クリントン氏によって却下されています。もし95年の段階でアメリカがジョセリンの提案を受け入れ、セクシャルな事に対して話すのはなにも悪いことではない、と示していれば現在の日本も他の国も違った環境になっていたかもしれませんね。

自慰のメリット

むしろ現代では自慰にもメリットがあることが証明されいるのでいくつか書いてみます。

・男女ともに自力で発生させる事ができる最大量のドーパミンが出てストレスを軽減させます。ヘロイン使用時と同程度だと言われています。

・男性は月に21回程度射精することで前立腺がんの発生率が減るとされています。(かなり多い気がしますが 笑)

・女性は女性ホルモンを活発に作れるようになります。

など。

正しいやり方で清潔にして行えばとくに健康を害したりっていうこともないし、逆にメリットも得られるので自慰は悪!では無いんですね~。

シリアルはマスターベーション抑制の為に開発されたのか?まとめ

アメリカでは1700年代から肉食や性欲は健康を害すとされており、1829年グラハム牧師が自然な味がする食べ物としてグラハム・クラッカーを開発。

グラハム牧師信者であったジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士も同様の考え方で、自慰抑制の為に1894年コーンフレークを開発。

弟ウィルと共にコーンフレーク社を設立するが、意見が対立したことから弟ウィルが独立設立したのが今のケロッグ社である。

自慰は悪という考え方は今はなくなりましたが、公で話すことではないという思想は今も根付いています。間違った知識での行為がなくなり、メリットも十分理解した上でハッピー自慰ライフを送れる世界がくればいいですね!

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