わたしを離さないで 映画ネタバレ感想

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こんにちはシロクマです。

日本でも綾瀬はるかさん主演でドラマ化されたことで有名な、わたしを離さないでの映画のネタバレ感想です!

わたしを離さないで

画像出典:アマゾン

あらすじ

新しく担当になった先生が生徒たちに「あなた達は臓器を「提供」する為に生かされている存在だ、短い「生」の意味を持たせてください。」という話しをした後辞任させられた。

幼いキャシーHはクラスメートのトミーへ恋心を寄せるが、トミーはキャシーの親友ルースと付き合い始める。18歳になると他の学校の卒業生と共に共同生活が始まったが、トミーとルースの関係は続いていた。

以下私の感想

他のクローン物と違うところ

実は自分がクローンで、臓器提供の為に生まれてきたというストーリーは映画ではありがちな内容ですが、わたしを離さないでが他とは違うのは、提供する側が自分の役割を理解して大人になり、一生を終えるまでの一部始終を見せた上で「オリジナルとクローンにはどんな差が?」と問いかけている点だと思います。

もし自分がクローンだったら?なんて想像して、自分だったこうするのに!なんて言う方もいるかと思いますが、私は実際にこういう立場になったら何も言えなくなるのが普通なんじゃないですかね?

生徒達は誰も「こんなのはおかしい、提供者も生きる権利がある」なんて言い出さない、自分の役割に疑問を抱くそぶりもない。キャシーの言動からは、全てしょうがない事受け入れるしかない事として捉えているように見えますよね。それは自分の役割を分かっているから。幼少期の共同生活で洗脳状態にあったと言っていいと思うし、自分がそういうものとして生まれている以上違うものにはなれないと分かっているんじゃないかな、と。たとえば自分は日本人として生まれ日本人として育ち、国籍の変更は出来ても日本人であるという事実は変えられない、そういう感覚。

それでもやっぱり心の奥底では違和感があって、「どんな差があるのか?」という問いに繋がるんですね。

淡々とした雰囲気が合っている

淡々とした映画が苦手なハズ。なのに!これはもう好き好き好きでした。

色味の少ない風景はキャシーの心情を投影しているんでしょうか?外の風景は綺麗で穏やかで優しくて、でも明るい未来がある雰囲気はない。小奇麗だけど質素で自分を主張していない服装も。

登場人物がどう思ってるのか?セリフが沢山あるわけではないけど、表情がすごく上手いですよね。

キャシーとトミー

ここが分かりませんでした。

終了寸前のトミーとキャシーが「猶予」を貰うためにマダムを訪ね、猶予なんてない事を告げられますがキャシーはまったく動揺していないように見えます。

介護人歴が長いキャシーなら、猶予について真実かどうかなんてとっくに分かっていたはず。

ルースと付き合ってたトミーに仕返ししたくて猶予についてわざと知らないフリをしたんでしょうか?

それともトミーに最後の望みを与えるために知らないフリをしたんでしょうか?

はたまた、ルースに対しての友情が残っていたので感謝の気持ちからトミーに寄り添ったのでしょうか?

本当に知らなかった?

うーん。。

分からない。

わたしを離さないで 総評

80点。

繰り返し見たくなる映画でした。

テーマとしては重いけど、悲観的ではなく淡々と描かれていて見やすいと思います。

原作小説は読んでみたいけど、ガッカリしたくないからドラマは見ないでおこう。笑




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