ドラゴンヘッド 映画ネタバレ感想 言われてるほど酷くない?

公開日:  最終更新日:2019/03/27

映画「ドラゴンヘッド」の原作である漫画は数年前に読んだことがあり、かなり好みな作品だったので期待しながらの鑑賞開始です。

ドラゴンヘッド

画像出典:アマゾン

あらすじ

高校生テルは真っ暗な電車の中で目が覚める。周りにいるのは倒れていて動かない同級生たち、修学旅行の移動中に事故に合ったようだった。

車内から出るとそこはトンネルで、車両が紙のようにぐちゃぐちゃになっている。

他に生き残っている人を探して、先頭付近の車両で同じく修学旅行生のノブオを見つけるが、突然怒り出したりして何か様子がおかしい。

その後車両の下に隠れていた女子セトさんを見つけるが、ノブオを怖がっているようだった。

状況がまったく把握できない中で大きな地震が何度も起こり、ここにいては危険だと思ったテルはセトさんを連れてトンネルを出ることを決意する。

以下私の感想

役者と背景が…

主人公テルは妻夫木聡、セトさんは神田さやか(ドラゴンヘッド出演時はSAYAKA名義)、ノブオは山田孝之、自衛官は藤木直人。あとエンドロール見て気づきましたがヘリコプター操縦士に松重豊さん。

出演陣はかなりの有名役者ばかりです。

が、しかしですね。

どうも演技の上手さに差が出てしまっているというか…山田孝之の演技(素晴らしかった!)だけが妙に際立ってしまって、全体としての統一感みたいなものが無かった感じがありますよね。。(藤木直人の美形さもすごく目立っていた。)

それに加えウズベキスタンで行われたというロケや当時は最先端であったであろうVFX技術…。引きの場面ではなんか合成感が強いし、寄りのシーンでは作り物感が目立ってしまって気になるし、空も不自然すぎるくらい黄色いし…胡散臭さがね。

どうも「手作りの劇」感が出てしまっていると感じたのは私だけでしょうか?

こんなんだったら海外ロケじゃなくてキャシャーンみたいに全編ゴリゴリグリーンバックの方が良かったんじゃないかとも思います。

そもそも2時間に纏められる内容ではない

基本映画版と原作では流れは同じですが、密度が違います。10巻ありますからね。

死、暗闇、狂気、恐怖、目撃、葛藤。それを何日も何度も体験してきたからこそ(絵の迫力もありますが)の感情というものが映画では伝えられていないのではないでしょうか。

そして私が違和感ありありで見ていたのはテルとセトさんの関係です。(原作では中学生という設定ですが、当時の妻夫木君は23歳。彼は童顔ではないので若く見ても高校生くらいに見えます。(山田孝之は当時20歳ですがあまり違和感はないですねw))

たった2人生き残った男女なので仲良くなるのは当然として、映画では話の展開が早いのでそこまで時間が経っていないように見えるのに抱き合ったり、私にはあなたしかいないの!みたいな事いったりして、中学生だよね?とか思ったり…。

原作読んだの数年前なので詳細覚えてないのですが、そんな感じでしたっけ?そんな感じだったとしても原作では違和感を感じなかったので記憶に残っていないということなんでしょうね…。

映画化作品でよく言われる事だと思うのですが、映画化する必要あったの?という感じは強いです。

 

てか、タイトルの「ドラゴンヘッド」について、なんでそういうタイトルになっているの?という究極の謎が映画では分からないままになっていますね!(竜神様説は何回か会話に出てきますが、そこから手術跡→龍の頭を想像するのは難しいかと…。)

でも、言わてるほど酷い作品だとは思わなかった

でも!原作とは別物で、壮大な劇を見ている。と思えばそこまで酷い映画ではないと思うのですよ。映画版で最も伝えたい事は「絶望に勝つ」と登場人物に言わせてるくらいメッセージも単純ですし。

ただし、原作ファンがお金払ってレンタルしてまで見る作品かっていうと…うーん?という感じではあります。

なので原作読んだことなくて、制服姿のSAYAKAさんや妻夫木君が見たいという方、世界崩壊系映画が好きだという方、ちょっと手作り感ある映画でも全然OKという方ならそこそこ楽しめる感じなのではないでしょうか。

映画「 ドラゴンヘッド 」総評

50点。

原作読者はハードルを超低くして見ないとしんどい。

未読の方はハードルを低くして見れば、言うほど酷い作品ではないと思う。

私は原作読者だし、そこそこ期待して見てしまったのでかなり低評価にしました。




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