華氏451 がリメイクされていた!読書好きにはグッとくる映画。
華氏451は「なんか変わったタイトルだな、見てみようか。」ってだけで見た映画で、見終わって自分の面白さレーダーは間違っていなかったと確信した作品です。
2018年にリメイク!というニュースを聞きいても立ってもいられず、1年以上前に見た本作について書きたくなってしまいました。
本記事は1966年製作版についてです、ネタバレあり。
華氏451 あらすじ
活字が禁止された世界、情報はテレビやラジオが全てである。本が発見されると(密告も多数)消防士は本を焼き払いに出動する。
主人公モンターグは消防士で模範的な隊員だったが、近くに越してきた少女に話しかけられ本について興味を持ち始めてしまう…。
原作は1953年に書かれたSF小説で、華氏451度=摂氏233度、紙が燃える温度を表しています。本作は1966年に映画化。
以下私の感想
設定自体が好みすぎる
私は本好きです。年に何冊も読むっていうわけではありませんが、子供の頃から本は馴染みのあるものでした。当たり前に身近にある存在の物が禁止されている世界。最初から無いわけではなく存在はしているけど禁止されている、というのがそそられる設定ですよね。
最初から知らず興味もないものを禁止されているのと、興味があるけど禁止されていて知ってしまうと虜になるもの、っていうのはかなり違います。
映画の世界では活字は市民にとって有害な情報が書かれているという理由で禁止されていますが、本当は有益な情報が書かれていて市民に賢くなられては困る、情報操作したいがために禁止しているわけですね、実際モンターグの妻や友達はテレビの情報が全てだ、というような生活をしています。
今の日本とも近いような感じがしますね、マスコミや報道は情報操作したもの、操作するために流しているものが多いような気がします。
知ってしまったら
本の素晴らしさを知ってしまった消防士モンターグは妻や同僚に隠れ本を収集し、読み漁るようになります。
先にも書きましたが、最初から知らず興味もないものを禁止されているのと、興味があるけど禁止されていて知ってしまうと虜になるもの、っていうのはかなり違います。
甘い蜜を吸ってしまったら…という感覚ですね。
止められないのです。
すごく面白い小説を見つけてしまった時、途中で読むのを止めるなんて出来ませんよね。あるいは夢中になったゲーム、これも寝る間を惜しんでやっていた記憶があります。
知ってしまったら止めることはできない、禁止されている世界にはもういられない、というモンターグの葛藤がよく描かれていると思います。
優しい結末
結局、本を収集してることが妻にバレて密告されてしまうのですが、モンターグは「本の人たちが暮らす町」に行くことができます。
とんちのような世界ですが、私はあぁなんて優しい世界、と思いましたね。
本を燃やすなという政府にクーデターを起こすわけでもなく、そんな世界に絶望して自殺してしまうわけでもなく、こっそり収集するわけでもなく。自分が好きな本を暗記したら燃やしてしまう、その本が読みたい人がいたら話して聞かせてあげるというなんて優しい世界!と。
誰も傷つけないし、ちゃんとルール(が正しいかどうかは別として)は守る、でも好きな物は手放さない。素敵です。
2018年にHBO製作でリメイク!
アメリカの製作会社HBOが同タイトル「華氏451」としてリメイクしています。うっわーーーーポスターがすでにカッコいいですね!
1966年版は淡々とレトロな感じがありましたが、2018年リメイクの方はポスターから読み取るに最先端という感じがしますね。背景にはモンターグの消防署での上司がいることから、モンターグと彼のやりとりがメインなのでしょうか?
主人公モンターグはブラックパンサー主演のマイケル・B・ジョーダンです。カッコいい。
日本初公開は9/7スターチャンネルでしたが、有料チャンネルの為見られず…DVD化が待ち遠しい!
華氏451 総評
80点。
結末が優しい世界でほっとするような映画です。原作も読んでみたい。
2018年のリメイク版がかなり気になるのでDVD化が待ち遠しいです。
おっと、日本でも舞台化されてるんですね!